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【イルミネーション&ライトアップ撮影の実践⑦】一年中撮れる建物は脇役で個性を出す!

冬は街にイルミネーションやライトアップされた被写体があふれ、カメラを向けたくなる季節。ここでは、それらをキレイに撮るためのカメラ設定や撮影機材などの基本知識から、ツリーやタワー、建物など、被写体ごとの対応法までを紹介。

基本編ではイルミネーションやライトアップの撮り方の基本を紹介したが、ここからは被写体ごとの細かな撮り方や注意点を解説。今回は「建物のライトアップ」の前編。

 

 

【基本編】

1. 特別な機材は必要なし!使用機材はコレだ!
2. カメラ設定は試し撮りで適宜確認!
3. イメージ通りに仕上げるカメラ設定は?
4. 真っ暗?トワイライト?撮影のベストな時間帯
5. 華やかに仕上がる構図は空間の切り取り方で決まる!

【実践編】

1.「ツリー&オブジェ」の前編 ツリー&オブジェは前ボケでふんわり仕上げ
2.「ツリー&オブジェ」の後編 光り輝く華やかさは多重露出機能を使って演出!
3.「光のイベント」の前編 光のカーテンで画面を埋め尽くそう!
4.「光のイベント」の後編 広角レンズで躍動感のある構図を狙おう!
5.「タワーのライトアップ」の前編 遠景のタワーは望遠レンズで大きく引き寄せよう!
6.「タワーのライトアップ」の後編 近景のタワーは広角レンズで全体像を取り入れよう!

 

脇役を入れて、そのとき、その場所でしか撮れない写真を目指そう

ライトアップされた建物は一年中撮れるものも多いが、季節限定のイベントもある。空気が澄んだこの時期は、それらの姿もひときわ映えるので狙い目だ。一般的に建物は撮る場所や撮り方が決まってくるので、個性が出しづらい。そこで光や風など、そのときの状況を生かして撮ることで、人とは違った写真を生み出せる。

 

撮影テクニック1

近くに道路があるなら光跡を取り入れて、華やかさと動感を引き出す
ライトアップされた建物はそれだけでもきれいだが、もし近くに道路があれば、長秒露光で車の光跡も一緒に入れて撮ってみよう。光跡はすべての夜の被写体に合うので、万能の脇役だ。光跡はどのようなものが撮れるか予想がつかないので、撮影⇔再生を繰り返して納得がいくまで粘る。

 

ライトアップされたレトロな建物は魅力的だが、これでは記録写真のようで個性がない。
 


そこで、手前を走る車のライトの光跡を入れてみようと、構図を少し広げて車が来るのを待つ。

 

光跡を入れて撮った何枚かのうちの1枚がこれ。同じ光跡は二度とないので何枚も撮ろう。また長秒露光なので、三脚やレリーズは必須。

23ミリ相当 絞り優先オート(F11 4秒) +0.3補正 ISO200 WB:白色蛍光灯

 

 

撮影テクニック2

水面の映り込みを生かすなら無風状態のときに狙う
各地の城もライトアップされていることが多く、被写体として魅力的だ。もしその城に堀が巡らされていたなら、そこに水鏡として映り込む姿も一緒に撮ってみよう。ただし水鏡に風は禁物。わずかな風でも水面がざわついて、映り込んだ姿が乱れてしまう。

 

8秒 無風

富山城の別の堀。無風を待って撮影。8秒露光だが、水面には文字どおり鏡のように城が映り込んだ。水面域が広い大きな川や海だと難しいが、池や堀なら気象条件次第でこのような見事な姿を見せてくれる。

40ミリ相当 絞り優先オート(F11 8秒) ISO200 WB:マニュアル

 

 

8秒 微風

ざわざわした水面に比べたらはるかにましだが、わずかに風が吹き、水面が微妙に乱れてしまった。8秒露光では微風でもNGだ。