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【紅葉撮影の超キホン!実践②】ドラマチックな紅葉を狙う撮り方は?

紅葉シーズンがまもなくスタートする。撮影に出掛ける前に、紅葉撮影に必要な機材から基本となるカメラ設定、撮り方までをこの記事でチェックしよう。そして、基本をマスターしたら実践だ。より紅葉が映える構図や鮮やかな色の引き出し方をマスターして、オススメ撮影スポットにでかけよう。

 

 

露出差を軽減する

空と紅葉の露出差を埋めて空の階調を引き出す

朝日・夕日に染まる紅葉は光による効果が加わってドラマチックだ。順光や斜光に染まる紅葉は均一な光なので問題ないが、朝焼けや夕空を背景にした逆光の場合は、明暗差が大きいので撮影が難しい。紅葉に対して背景の朝焼け空(または夕空)のほうが明るいため、紅葉に露出を合わせれば空は露出オーバーになり、空に露出を合わせれば紅葉が露出アンダーになってしまうのだ。このように明暗差が大きいと、階調補正機能だけでは対応できない。

大きな明暗差がある場面では、上部がND(光量のみを少なくするフィルター)、下部が透明になっているハーフNDフィルター(右)が役に立つ。NDと透明部の境界がグラデーションになっており、境目が目立ちづらいソフトタイプと呼ばれるものがおすすめだ。ND部が朝焼け空に重なるように位置を調整して撮影すれば、上の写真のように朝焼け空と紅葉をどちらも自然な明るさで仕上げられる。

 

38ミリ相当 絞り優先オート(F16 1/2.5秒) -0.3補正 ISO100 WB:晴天

 

朝焼け空の位置に合わせて、ハーフNDを上下させて調整。位置が悪いと不自然な濃淡ができてしまうので要注意。撮影後にモニターで確認するのがベターだ。

 

ライトアップを狙う

三脚を使って低感度で撮影して高画質を得る

紅葉のライトアップは昼間とは違った幻想的な美しさがある。ISO800前後に感度アップしても、シャッター速度は数秒から10秒近くになってしまうので、ブレを防ぐための三脚とレリーズは欠かせない。無風状態なら望遠レンズでアップにすることも可能だが、広角や標準レンズで風景的に狙ったり、上の写真のようにシルエットになった紅葉の樹形を生かしたりするような撮り方がおすすめだ。

空が美しい青色に染まる薄暮の時間帯が紅葉ライトアップ撮影のベストタイムである。日没後30分から1時間が目安だ。この時間帯は闇夜の漆黒の空とは違って、紅葉ライトアップを爽やかなイメージに仕上げられるという魅力がある。強い光源があると露出がアンダーになりやすいので、露出を何段階かばらして撮影しておくとよいだろう。周囲が暗く、モニターが通常よりも明るく見えるため、モニターで適正露出と思っても、実際にはアンダーということもあるのだ。

 

22ミリ相当 絞り優先オート(F8 2秒) ISO400 WB:5000K

 

紅葉のライトアップでは、数秒のスローシャッターとなるため、ブレを防ぐための三脚は必需品。軽量で持ち運びしやすいカーボンタイプの三脚がおすすめだ。

 

写真・解説/深澤 武