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【紅葉撮影の超キホン!実践①】狙い通りの色を引き出して彩りと奥行きを出そう!

紅葉シーズンがまもなくスタートする。撮影に出掛ける前に、紅葉撮影に必要な機材から基本となるカメラ設定、撮り方までをこの記事でチェックしよう。そして、基本をマスターしたら実践だ。より紅葉が映える構図や鮮やかな色の引き出し方をマスターして、オススメ撮影スポットにでかけよう。

 

 

前景を生かす

紅葉を前景に取り入れて彩りと奥行きを出す

形のよい山容を生かしつつ、ナナカマドを入れて秋の湖水風景として撮影した。赤く色づいたナナカマドを前景に捉えることで、紅葉の彩りが強くなるだけでなく、風景としての奥行きや広がりが生まれる。特に広角レンズで広い風景を撮影するときは、このように手前のモチーフに近づくことが重要だ。モチーフに近づいて大きく見せると、画面に核となるポイントを作ることができ、存在感が増す。この場所でナナカマドを入れずに撮影すると、下の小さな△写真のように平面的、かつ単調な写真になってしまう。

さらに、このとき山のピークを画面の右に配置し、ナナカマドを左側に見せることで、画面内でモチーフが片寄らないようにフレーミングしている。山とナナカマドが左右にバランスよく見えるポジション選びも欠かせない。

もし水面を生かしてシンメトリー構図を作りたいなら、広角ではなく望遠レンズで切り取るといい。広角で広く撮ると、木々のひとつひとつが小さくなって平面的になりがちだが、望遠なら映り込んだ木々の造形美を生かせる。

26ミリ相当 絞り優先オート(F16 1/40秒) ISO200 WB:晴天

 

山と紅葉をシンメトリー構図で捉えたが、平面的で単調な印象である。シンメトリーが生きるほどの造形美はなく、何かポイントになるものが欲しい。

 

色を引き出す

WB「曇天」とプラス1 補正で明るく鮮やかに再現

紅葉の色を狙いどおりに引き出すには、ホワイトバランスの設定が重要だ。紅葉撮影では、WB「オート」にすると色が濁ったり、色味が片寄ったりして不安定になるので注意したい。WB「太陽光(晴天)」にすることで、紅葉の自然な色味を引き出せる。

ただし、「太陽光」モードは現場の光を反映させられる設定がゆえに、曇天や雨天時には青みがかって、紅葉の色が弱くなってしまうことがある。それが曇天や雨天らしさとなればよいのだが、紅葉の色をストレートに引き出したいときには不向きである。ここでは、曇天や雨天時に紅葉の暖かみのある色を生かすために、「曇天」モードにして撮影した。

さらに、曇り空を背景に見上げて紅葉を撮影しているので、明るい曇り空の影響によって露出がアンダーにならないよう、プラス1補正している。また、薄暗い森の中でシャッター速度が遅くなると判断し、三脚を使用。これらの設定と準備によって、曇天だったがシャープかつ、華やかな黄葉の色彩を捉えることができた。

 

20ミリ相当 絞り優先オート(F8 1/2.5秒) +1補正 ISO100 WB:曇天

 

こちらは、WB「晴天」+補正なし(±0)で撮影したもの。曇り空に影響されて黄葉は暗く沈み、WB「晴天」なので曇天特有の青みがのってしまっている。

写真・解説/深澤 武