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【花撮影の基本②】ボケ描写をコントロールする“絞り”操作

 

絞りを開けて“ボケ”を生かして撮る

ボケはやわらかな雰囲気を出すことができるほか、主役以外の被写体を曖昧にすることで、主役を引き立たせる効果があるので、花の写真には持ってこい。花にピントを合わせて絞りを変えると、ピント面はいずれもシャープだが、背景のボケ具合に変化が生じる。最適なぼかし具合は、その都度違う。またボケは背景だけではなく、前側にもできる。これを「前ボケ」と呼び、奥行き感やふんわりとした印象を与えることが可能だ。

 

絞り開放F2.8の大きなボケで画面がすっきりした

絞り開放の F2.8 では背景のナノハナが大きくぼけて平面的になった。すっきりとしているし、前の花も輪郭がわからない程度にぼけている。 F5.6、F11 と絞り込むにつれ、背景の陰影が出てきて煩雑な印象に。手前の花も輪郭が見えてきて、うるさい感じだ。

 

広角域でも花に寄ることで背景はぼける

広角レンズは望遠に比べてボケ量が少なくなる。そのぶん絞りを開けたり、花に近づいたりすることが欠かせない。この 2 枚は同じ焦点距離と絞り値だが、キスゲに近づくことで背景をほんのりとぼかすことができた。

 

黄色の花を前ボケにして、画面に彩りを加える

主役の花よりも手前側にある別の花をぼかす前ボケ。背景ボケと同様にやわらかな雰囲気を出すことができるうえ、主役の一部を覆い隠してボケで包むこともできる。色のある花を前ボケとしてぼかせば、彩りを増すこともできるし、奥行きを出すこともできる。

300ミリ相当 絞り優先オート(F2.8 1/200秒) +2補正 ISO200 WB:曇天

 

 

広大な花畑などは、絞りを絞ることでボケることなく全体を撮ることができます。また一つの花にピントを合わす場合は、絞りを開放することで、背景をぼかすことができ、主役を引き立たせることが可能になります。絞り機能を最大限に利用して、奥行きを感じさせる写真を撮ってみましょう。

 

 

写真・解説/吉住志穂

 

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