機材レポート

驚異のF0.8が描くボケは見事、そしてこの解像力! 大口径レンズ「SUPER NOKTON 29mm F0.8」実写レビュー

フォクトレンダーから登場したマイクロフォーサーズ用の「SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical」は、なんと開放F0.8を実現。これまでのF0.95を超える明るさで、思いっきりボケを生かした撮影が楽しめる。

OM-D E-M1 Mark III + SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical

驚異的なF0.8で大きく美しいボケを描くマイクロフォーサーズ専用の超大口径MFレンズ

フォクトレンダーのマイクロフォーサーズ用レンズは、これまで10.5mmから60mmまで、すべてF0.95の明るさだった。しかし、今回F0.8の超大口径レンズが登場した。現在、写真用としては最も明るいレンズだ。

大きなボケ味が街スナップを印象的にする

標準域の遠近感ながら、マイクロフォーサーズとは思えない大きなボケ。ピントを合わせたイスのひじ掛けはとてもシャープだ。F0.8でも甘くならず、GAレンズの威力を感じさせる。

SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical 作例
オリンパス OM-D E-M1 Mark III SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical 絞り優先オート F0.8 1/160秒 ISO200 WB : オート

独自開発のGAレンズがF0.8実現のカギ

7群11枚のうち非球面レンズを2枚採用。しかも1枚は独自開発のGA (研削非球面) レンズ。高融点の硝材を使用することで設計の自由度が向上し、F0.8でも優れた性能が発揮できる。

SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical

常用できる大きさで質感も高い

F0.8だとどれだけ巨大なのかと思ったが、58mm相当としては大柄ではあるものの、十分常用できる大きさだ。MF専用で電気接点類を持たないのも小型化できた要因だろう。重さ703gは決して軽いとはいえないが、鏡筒には金属を採用し質感も高い。

高級感のあるデザインと操作性を両立

鏡筒は金属を使用し高級感たっぷり。ピントリングのローレットはクラシカルなデザインで操作性も良好だ。絞りリングは指標リングを180°回転させるとクリックフリーになる。

SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical

大きなボケが欲しいマイクロフォーサーズユーザーは必見

絞り開放はわずかに柔らかいが、F0.8とは思えないほど解像力は高い。F2に絞ると尖鋭度が増してくる。標準域の画角で大きなボケが欲しいMFTユーザーに注目のレンズだ。浅い被写界深度を生かしたスナップやポートレートなどにオススメしたい。

シルキーなMF操作で近接撮影が楽しめる

最短撮影距離0.37mで小さなバラを狙った。最大撮影倍率は0.1倍 (35mm判換算0.2倍)。クローズアップが得意とは言えないが、スナップ的な近接撮影やテーブルフォトなら十分対応できる。

SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical 作例
オリンパス OM-D E-M1 Mark III SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical 絞り優先オート F2.8 1/80秒 ISO200 WB : 太陽光

12枚の絞り羽根で自然なボケ味を追求

絞り羽根は12枚もあり、円形に近い形。そのため点光源のボケが角張らず、自然なボケ味が得られる。これだけの枚数が入れられるのは、自動絞り機構がないレンズのメリットだ。

SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical

Voigtlander SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical 主な仕様

SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical

発売日 2020年12月10日
希望小売価格 225,000円 (税別)

マウント マイクロフォーサーズ
焦点距離 29mm (35mm判換算 58mm相当)
レンズ構成 7群11枚
画角 42.75°
絞り羽根枚数 12枚
開放絞り F0.8
最小絞り F16
最短撮影距離 0.37m
最大撮影倍率 0.1倍 (35mm判換算 0.2倍)
フィルター径 φ62mm
サイズ (最大径×全長) φ72.3×88.9mm
重量 703g
付属品 レンズフード

 

 

〈写真・解説〉藤井智弘