機材レポート

【CAPA本誌連動企画】フルサイズミラーレス用高倍率ズームの描写力チェック! 伊達淳一のレンズパラダイス Other Shots 2020年10月号

ニコン NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR

スペック
[大きさ] 最大径76.5×全長114mm [重さ] 約570g [レンズ構成] 15群19枚 [最短撮影距離] 0.5m (WIDE) / 0.7m (TELE) [最大撮影倍率] 0.28倍 [絞り羽根枚数] 7枚 [フィルター径] 67mm

参考価格 約125,400円 (税込)

 

背景に溶け込んでいくような美しい後ボケ

このレンズの描写で驚いたのが、ハイライトがにじむように背景に溶け込んでいく後ボケの美しさ。にもかかわらず、ピント面はエッジ立つほどの解像ではないものの、にじみはほとんどなく、高倍率ズームのテレ端絞り開放とは思えないほど安定した解像感を維持している。

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

ニコン Z 7 絞り優先オート F6.3 1/320秒 +0.3補正 ISO320 WB : 自然光オート 155mm域

 

近接撮影で色のにじみもなくシャープな描写

開きかけた白いゆりにセミ抜け殻を発見。背景に玉ボケが入るように焦点距離と撮影ポジションを調節した。開放F値はあまり明るくないが、これくらいの近接撮影でも被写界深度は浅く、セミの抜け殻の目と肩の間くらいにピントのピークはあるが、色にじみもなく、非常にシャープな描写だ。

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

ニコン Z 7 絞り優先オート F6.3 1/320秒 +0.3補正 ISO320 WB : 自然光オート 155mm域

 

口径食も目立たずピント面は非常にシャープ

約70mmの画角でそれほどの近接撮影でもないので、背景はあまり大きくぼけず煩雑になりやすいが、口径食は目立たず、木漏れ日のボケは周辺までほぼ玉ボケを保っている。後ろの植え込みも柔らかくぼけているが、ピントを合わせたゆりのシベは非常にシャープだ。

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

ニコン Z 7 絞り優先オート F6.0 1/125秒 +0.3補正 ISO100 WB : 自然光オート 69mm域

 

コントラストが高めで車体のエッジがしっかり見える

昭和の面影を残す京王線柴崎駅。手前の踏切を渡る途中、ちょっと立ち止まって2~3カット撮影。周辺部の架線は少し青ハロが浮きかけていて、全体に陽炎でメラメラだが、レンズの解像とコントラストが高いためか、車両のエッジは結構しっかりした描写だ。

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

ニコン Z 7 絞り優先オート F6.3 1/250秒 +0.7補正 ISO100 WB : 自然光オート 200mm域

 

ワイド端開放でも非常にシャープでボケも自然

昭和記念公園のひまわり畑をワイド端絞り開放で撮影。開放F値を欲張っていないので、絞り開放でも解像に緩さはなくガンガン攻められる。ワイド側でも、必要以上にボケの輪郭がエッジ立ったり、コントラストが高くなりすぎず、ピントを合わせた主要被写体のジャマをしないのもこのレンズの魅力だ。

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

ニコン Z 7 絞り優先オート F4 1/1000秒 ISO200 WB : 自然光オート KANI ViVid CPLフィルター使用 24mm域

 

ワイド端周辺部では青ハロやパープルフリンジが表れる

ワイド端でも周辺まで非常に高い解像性能が得られるが、輝度差が非常に大きな輪郭部分には、青ハロやパープルフリンジが出たり、周辺部の細めの線が黒ではなく、少し青っぽくなることがある。

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

ニコン Z 7 絞り優先オート F8 1/200秒 +0.3補正 ISO160 WB : 自然光オート 24mm域

 

微ボケは許容範囲内の描写

東京・蔵前のグルメバーガー店で、月に一度の自分へのご褒美。高倍率ズームは最短撮影距離が長めなのが弱点で、このレンズも少し椅子を後ろにずらさないとピントが合わなかった。パティやベーコンに反射した光が微ぼけすると、許容しがたい二線ボケが出るレンズもあるが、このレンズの微ボケは許容範囲内だ。

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

ニコン Z 7 絞り優先オート F6.3 1/100秒 -0.3補正 ISO4500 WB : 自然光オート 98mm域

 

画面四隅では若干の像の乱れがある

ミラーレスカメラのレンズは、歪曲収差や周辺光量は電子補正を前提とした設計で、このレンズも歪曲収差や周辺光量低下が気になることはない。絞り開放から周辺画質も安定しているが、さすがに四隅は厳しく、像の乱れは多少ある。長辺方向の周辺あたりから少しだけ解像が緩くなる感じだ。

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR 作例

ニコン Z 7 絞り優先オート F5.3 1/120秒 -0.7補正 ISO100 WB : 自然光オート 42mm域

 

 

※参考価格は記事執筆時点の量販店価格です。

 

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