機材レポート

大三元レンズの一翼を担う高性能望遠ズームが登場! パナソニック「LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.」実写レビュー

2020年1月、LUMIX(ルミックス)Sシリーズを支える大三元レンズの一翼を担う、大口径望遠ズームが登場。早速フィールドに持ち出し、その実力を思う存分堪能した。


パナソニック
LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.
参考価格/ 349,800円(税込)

SPEC
●レンズ構成/17群22枚
●最短撮影距離/0.95m
●最大撮影倍率/0.21倍
●フィルター径/82mm
●絞り羽根/11枚(円形絞り)
●大きさ/外径94.4×全長208.6mm
●質量/約1570g

 

キレとボケが気持ちいい高解像描写が楽しめる

一足早く発売された24-70mm F2.8に続き、待望の大口径望遠ズームが登場。質量は1570gと70-200mm F4の985gに比べ600g近く重くなるが、開放F2.8のボケを生かし、夜間の淡い光を捉える能力を兼ね備えた頼りになる1本である。LUMIX S1Rとの組み合わせでは総質量2586gとなるため、光待ちや風が止まるのを待つことの多いネイチャー撮影では三脚を使うことが多かった。ただ、とっさのシャッターチャンスでは手持ち撮影することもあり、7段分の手ブレ補正効果のあるデュアルI.S.2の威力を度々感じることができた。

 

非球面レンズやEDレンズ、そして蛍石に近い性能を持つUEDレンズを贅沢に使い、4670万画素のカメラの解像感を余すところなく引き出せるため、木々や山肌のディテールを手に取るように描き出すことができた。逆光に輝くススキや朝日・夕日を捉えるような場面でも、フレアやゴーストは目立たずメリハリのある描写である。

 

ライトアップ撮影では口径食の少ない、柔らかなボケが得られ、優しい光のイメージが印象的である。合焦部のキレとボケの優しさとのバランスが取れており、開放でボケを生かしても、絞
り込んで解像感を引き出すのにも存分に力を発揮してくれた。防塵防滴仕様、そしてマイナス10度Cの耐低温設計なので、フィールドで安心して撮影を楽しむことができる。

スライド操作でMFに素早く切り替え

フォーカスクラッチ機構が搭載されており、フォーカスリングを手前にスライドさせるだけでMFに切り替えられる。距離目盛りを参考にすることで素早いフォーカス操作が可能だ。

 

取り外し可能な回転機構付き三脚座

アルカスイス対応の回転機構付き三脚座が装備されている。光軸を変えることなく、横位置と縦位置の切り替えをスムーズに行える。不要な際は三脚座を取り外して軽量化することもできる。

 

280mm相当で噴煙のディテールをリアルに描く

火口付近が噴煙に包まれた桜島。火口から6kmほど離れた地点から、1.4 倍テレコンを使い280mm相当で切り取った。三脚を使ってブレを抑えつつ、シャッターチャンスを待つことで、モクモクと立ち上る噴煙のディテールを余すところなく捉えられた。

LUMIX S1R S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.+DMW-STC14 絞り優先オート F8 1/160秒 -0.3補正 ISO200 WB:晴天 三脚使用

 

雨に濡れた質感を最短撮影距離で引き出す

最短撮影距離95cmまで近づき、雨に濡れたカエデの艶やかな質感を引き出した。開放F2.8では大口径レンズらしい大きなボケが得られ、すっきりと見せられる。ピントの合った葉脈はクッキリとして、メリハリが出た。

LUMIX S1R S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S. 絞り優先オート F2.8 1/25秒 ISO800 WB:晴天 三脚使用

 

S1Rの画質をパンフォーカスにして精緻に再現

F11まで絞り込み、午後のサイド光に照らされた桜島をパンフォーカスで捉えた。S1Rとの組み合わせによりキレのある描写が得られ、山肌に刻まれた陰影がクッキリとし、点在する岩石や木々のディテールを精緻に描き出すことができた。

LUMIX S1R S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S. 絞り優先オート F11 1/50秒 -0.3補正 ISO800 WB:晴天 三脚使用

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7段分の手ブレ補正効果が得られる

通常のMODE1、そして流し撮り用のMODE2 という2 つの手ブレ補正が搭載されている。カメラのボディ内手ブレ補正と連動するDual I.S.2にも対応しており、7段分の手ブレ補正効果が得られる。

 

連なるススキの丘をテレコンで切り取る

見わたす限りのススキが午後の逆光線に輝いていた。200mmでは遠景の杉林が写ってしまったが、1.4倍テレコンを使い280mm相当にすると奥へと連なるススキの丘をアップで捉えられた。光と影が生きるメリハリのある描写が好印象だ。

200ミリ時

 

200ミリ+1.4倍テレコン

LUMIX S1R S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.+DMW-STC14 絞り優先オート F11 1/50秒 -0.3補正 ISO800 WB:晴天 三脚使用

 

2種類のテレコンと組み合わせ可能

本レンズは、1.4倍と2倍のテレコンバーターを使用可能。2倍テレコンを使えば、朝日・夕日の太陽もアップで捉えられる。レンズ側が凸部になっているので、カメラに装着する際は向きを間違えないように注意。

DMW-STC14

 

DMW-STC20