機材レポート

広角28mmスタートという英断で超軽量化を実現! CAPAレンズ大賞受賞の「タムロン 28-75mm F2.8 Di Ⅲ RXD」実写レポート

6月号で発表されたCAPAレンズ大賞2018は、タムロン28-75mm F2.8 Di Ⅲ RXDが圧倒的な支持を得て選出された。大口径ながらコンパクトで、高い描写性能を併せ持ち、審査員の評価も高かった。その魅力を改めて確認しよう。


▲ソニーEマウント用が発売中のタムロン 28-75mm F2.8 Di Ⅲ RXD。希望小売価格は税別100,000円。α7シリーズに装着すると、カメラが小さいのと細身なせいでやや長く見えるが全長は117.8mm。フードもコンパクトで携行性に優れている。AF/MFの切り替えはカメラ側で行い、手ブレ補正もカメラ任せ。そのため側面にスイッチ類がなく、すっきりとしているのも特徴だ。

 

広角端を抑えることで大幅な小型軽量化を実現

タムロンには28-75mm F2.8(A09)という、一眼レフ向けのズームレンズがある。03年から発売しているロングセラーモデルで、安くて軽くてよく写ると評判だ。それと同じ焦点域、開放F値でソニーEマウント専用レンズとして登場したのが、このA036だ。

最近の標準ズームでは24mmが主流となっている広角端を28mmにすることで小型化を実現。実際使ってみると確かに倍率の低さは感じるものの、個人的には特に不便は感じなかった。ソニーEマウントにはすでに多くの超広角レンズがあるので、割り切った28mmスタートはアリだと思う。その結果、開放F2.8ながら重さ550g、フィルター径は67mmという小型軽量化も実現。デザインもすっきりと細身で、コンパクトなαシリーズとのバランスもよい。

描写は絞り開放からシャープで、さらに絞るとキレが増すが、それでもタムロンらしく繊細で柔らかめな印象。今回は自分が普段から愛用しているα7R IIIで実写したが、ローパスレス・高画素モデルの性能はしっかりと引き出している。クセはないもののバランスのとれた描写といえるだろう。

またマクロに強みがあるタムロン製品らしく、最短撮影距離が広角端で19cm、望遠側で39cmと寄れるのも特徴だ。コンパクトで軽く、よく写るというこのレンズの利便性は、多くのユーザーにメリットがあると思う。ぜひキヤノンRFマウントやニコンZマウントでも発売してほしい一本だ。 


▲明るさが同じF2.8である純正レンズFE 24-70mm F2.8 GM(希望小売価格/278,000円)と比べると、ふた回り小さくスリムという印象。何より違うのが重さで、純正の886gに対し550g。およそ約2/3の軽さだ。フィルター径も純正の82mmに対し、67mmと小さい。

 

タムロン 28-75mm F2.8 Di Ⅲ RXDの作例

コンパクトなレンズながら開放F2.8らしい描写が得られる

太陽が燦々と降り注ぐ状況よりも、日陰の柔らかい光がこのレンズには向いていると思う。ピントが合った部分からアウトフォーカスにかけてのボケ方も大口径らしく滑らか。コンパクトなのにこの描写が得られるメリットは大きい。

ソニーα7R Ⅲ 絞り優先オート F2.8 1/100秒 -0.7補正 ISO500 WB:オート

 

アジサイをここまでアップに!花撮影でも十分使える

広角端28mmでの最短撮影距離は19cm。レンズ先端からピント面までの距離は5.7cmで、フードを外さないと影が写ってしまうレベルだ。描写はやや滲みこそみられるが、ズームレンズで0.34/0.25倍という撮影倍率は素晴らしいの一言。もちろん絞ればキレも増していく。 

ソニーα7R Ⅲ 絞り優先オート F2.8 1/400秒 +0.7補正 ISO100 WB:オート

 

開放からシャープだがF5.6まで絞れば画面周辺でも十分クッキリ

4240万画素・ローパスレスのα7R Ⅲでも、しっかりとその能力を引き出してくれる。開放では周辺部がやや甘いが、F5.6まで絞れば等倍まで拡大しても甘さはほとんど感じなくなる。常用レンズとして安心して使うことができる。

ソニーα7R Ⅲ プログラムオート F5.6 1/125秒 -0.3補正 ISO100 WB:オート

<合焦部分を拡大>

タムロン 28-75mm F2.8 Di Ⅲ RXDの主な仕様


 
タムロン
28-75mm F2.8 Di Ⅲ RXD

希望小売価格/100,000円(税別)

SPEC
●レンズ構成/12群15枚
●最短撮影距離/0.19m※
●最大撮影倍率/0.34倍※
●フィルター径/67mm
●絞り羽根枚数/9枚
●大きさ(最大径×全長)/73×117.8mm
●重さ/550g
※ワイド時