機材レポート

【星の撮影Q&A①】満天の星空はどこを切り取ればいいのだろう?

先週は皆既月食、今週は火星大接近など、天体イベントが続いています。流星群はこれからも見られますのて、今一度、星撮影の基本的なQ&Aにお答えしていきましょう。どうすれば星空をきれいに撮影できるのか、撮影で用いる機能や構図などのテクニックを紹介。また赤道儀に関する疑問にも、回答いたします。

 

 

Question.1 星を撮影するときホワイトバランスはどうする?

Answer.  地上の景色を入れる場合は、空が色かぶりを起こすので単体写真ならオート、比較明合成用ならWB固定で撮ります。

地上の景色を入れる場合は、空にさまざまな光源の光がミックスされた状態の色がかぶる。そのため、ホワイトバランス設定はオートで撮影するのが無難だ。ただ、比較明合成などを行う場合は、オートだと色が安定しない可能性が高いので設定を固定する必要がある。その場合は、都市の光は蛍光灯や水銀灯、LEDなどの光が多く、概ね赤みを帯びているので「蛍光灯」に設定して撮影すると、空がやや青みを帯びた写りになり、夜空の再現に適している。

 

 

ホワイトバランスによる写りの違い

実際に夜空を撮影し、ホワイトバランスによる色の違いを比較してみると、オートや太陽光では赤みを帯びているが、蛍光灯や電球では青みを帯びた写りになっている(右の写真参照)。比較明合成などを行うためにホワイトバランスを固定して撮影する場合は、まず「太陽光」で1枚撮影してみて、空が人工光で赤みを帯びているようなら、「蛍光灯」にするとよい。「白熱灯」設定でも青みは強調できるが、「蛍光灯」に比べると青みが強く、やや不自然な写りになりやすい。

 

 

Question.2 星をフレーミングする際に気をつけたいポイントは?

Answer.  星空はメインの星座が切れないようなフレーミングが基本。地上を入れる場合は、光源の配置などに注意します。

天体のみを画面にフレーミングして撮る場合は、黒い背景に星が点となって写るので、漠然と撮ってしまうと何を撮りたいのかわからない写真になりがちだ。そこで、星座を基準にして撮ると撮影位置がわかり、撮りたいものがはっきり伝わる。特に明るい星は目立つので、星座の中心となる明るい星が画面に収まるように撮影したい。ただし、星を軌跡として写す場合や地上を入れる場合は、星の動きや地上の構図が目を引くので、必ずしも星座を意識する必要はない。

 

 

早見盤などを使って星座を確認

星座は慣れてくると、どこにどの星座があるかわかるようになるが、慣れないうちは星座早見盤などを使って、星座の位置を確認しながら撮るようにするといい。星座早見盤を使えば、事前にいつどこにどんな星座が出るかを確認することができ、撮影プランを組み立てるときにも役立つ。星を撮影するなら1つ持っておいて損のないアイテムだ。

 


 


 

上の△写真では、オリオン座の両手にあたる部分がフレームアウトしている。下の〇写真ではオリオン座全体が入っており、この星座を中心に南の空を撮影したことがわかりやすい写真になっている。

 

 

Question.3 星がくっきり写せるピント合わせの方法は?

Answer.  光学ファインダーでのピント合わせは難しいのでライブビューを積極的に使ってピントを合わせます

天体撮影の場合は暗いためAFが使えず、MFでのピント合わせが基本。一眼レフでは光学ファインダーでピント合わせを行うこともできるが、視野が暗いためライブビューでのピント合わせがオススメだ。ライブビューでは、液晶表示がゲインアップされて光る星を確認しやすいほか、ピント位置の拡大表示も可能で、より正確にピント合わせできる。基本的にピント位置は無限遠になるので、望遠撮影時以外は、明るい星でピントを合わせてから構図を整えてもOKだ。

 

 

光学ファインダーではほとんど星が見えない

上の写真のようにファインダー内で星を確認しようとしても、星がほとんど見えない。特にピントが合っておらず、ぼやけた状態だと真っ暗に見える。レンズの距離目盛りの無限遠指標を活用する方法もあるが、ライブビュー拡大で合わせたほうが正確だ。

 

ライブビューによるピント合わせ

 

① ライブビューでピントを合わせる場合は、まず周囲の明るい星を見つけ、AFフレームの位置に明るい星がくるようにする。

 

② 次に拡大表示機能を使って星を拡大。

 

③ ピントリングを回して星がいちばんはっきりと見える位置にする。

 

 

④ 構図の調整はピント合わせ後でもOKだ。

 

 
星の撮影をするとき、満天の星空に感動しすぎて、何となくとってしまいますが、星座などを指標にしながらフレーミングすると、きれいにとれるでしょう。また、ホワイトバランスを変えると印象の違う撮影が可能になりますので、いろんな設定を試してみましょう。