機材レポート

界最高の手ブレ補正と最速AFを実現! パナソニックの静止画フラッグシップ機「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない

パナソニックが静止画フラッグシップというコンセプトを基に作り上げたのが「LUMIX G9 PRO」だ。その真価を探るべく、伊達淳一さんがさっそくさまざまな被写体に挑んだ!

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない

多彩なドライブモードの選択が動体撮影成功のカギ

「LUMIX G9 PRO」で動体撮影する際に悩むのが、ドライブモードの選択だ。メカシャッターだと最高9コマ/秒、電子シャッターを使えば最高20コマ/秒のC-AF連写が可能。6K PHOTOモードなら約18Mピクセルで30コマ/秒の超高速連写が行なえる。連写スピードと連写撮影枚数の多さでは6K PHOTOがイチバンだが、AF追従レスポンスが多少低下するので、基本的には一定のスピードで動く被写体、もしくは、前後の動きがさほど大きくない被写体向けだ。

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
6K/4KPHOTOで目に見えない瞬間も記録
ダイサギが飛び立つ瞬間を6K PHOTOで撮影。羽根の動きをピタッと止めるため、1/4000秒のシャッター速度優先で撮影することで、単なる4K動画切り出しとは明らかに違う写真表現になる。プリ記録をONにすれば、シャッターボタンを全押しする1秒前から記録でき、連続撮影可能コマ数を気にせず、記録し続けられるのも魅力だ。
LUMIX G9 PRO LEICA DGELMARIT 200mm / F2.8 /POWER O.I.S. シャッター速度優先オート 1/4000秒 F3.5 −2補正 ISO200 WB:オート

決定的瞬間を逃さない 高速連写性能

G9 PROのAF&超高速連写力を引き出すなら、メカシャッターよりも超高速電子シャッター連写(SH1/SH2)がおすすめ。C-AF時には約20コマ/秒で高速連写でき、プリ連写機能をONにすれば、シャッターボタンを全押しした瞬間から最大8コマまでさかのぼって記録できるので、決定的瞬間も逃しにくい。ただ、最大連写コマ数がJPEGでも50コマという仕様なので、ここぞという瞬間を見極めてシャッターを切るのが鉄則。プリ連写機能が使える10コマ/秒前後の高速連写モードも欲しいと感じた。

 

<プリ連写> シャッターボタン半押し(事前に記録を開始)
「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない

シャッターボタン全押し(ボタンを離すまで連写を続ける)
「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
プリ連写でそのチャンスを撮り逃さない超高速連写
ジャパンラグビートップリーグ、パナソニック ワイルドナイツ vs 宗方サニックスブルース戦にて。パスの瞬間をSH1 PRE連写で撮影。シャッター半押し中からバッファメモリに一時記録することで、全押しした瞬間から最大8コマまでさかのぼって記録できるので、パスを出す前のシーンもしっかり記録されている。どの瞬間も捨てがたいが、選手の表情とボールの位置がもっともバランスの良い瞬間をベストショットとしてチョイスした。
LUMIX G9 PRO LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 ASPH. / POWER O.I.S. シャッター速度優先オート 1/2500秒 F4.8 −0.7補正 ISO320 WB:オート

 

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
スポーツには横列パターンが快適
フォーカスエリアのバリエーションが多く、タッチパッド+電子ダイヤル操作で直感的にサイズを切り換えられるのも特徴。GH5同様、ジョイスティックも装備されているので、フォーカスエリアの移動が的確に行なえる。

 

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 ASPH. / POWER O.I.S.
メーカー希望小売価格 230,000円(税別)
換算800mm相当の画角まで手持ちで楽々撮影できる超望遠ズーム。スポーツシーンやヒコーキや鉄道、野鳥撮影にも最適な1本だ。

電子、メカシャッター連写や6K PHOTOをどう使い分ける?

シャッターチャンスが連続的に訪れるケースや、高速でパンニングするようなローリングシャッター歪みが目立ちやすい撮影には、メカシャッターを使った高速連写が適している。RAW+JPEGでも60コマ以上の連続撮影が可能なので、肝心なときにバッファ詰まりで撮り逃がすことが少なくなる。

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
アジアン ル・マンのスーパーGTカーをメカシャッターで連写した一コマ。余裕で追従してくれた。

メカシャッターによる高速連写よりも超高速電子シャッター連写のほうが、連写スピードが速く、連写中のファインダーの見えも良い。AF追従優先ならSH1/SH2 PRE 連写、連続撮影可能コマ数優先なら6K/4K PHOTOがオススメだ。ローリングシャッター歪みが気になる被写体は、メカシャッターに切り換えよう。

超望遠でも安定した手持ち撮影ができる

かつてはレンズ内手ブレ補正にこだわっていたパナソニックだが、GX8以降の機種にはボディ内手ブレ補正も搭載。レンズ内IS非搭載のレンズでも手ブレ補正が効くだけでなく、G9 PROでは、ボディ内ISとレンズ内ISを連動させる「Dual I.S.2」に磨きをかけ、世界最高※1となる6.5段分※2の手ブレ補正を実現。特に、望遠域でのブレ補正効果が高く、超望遠レンズでも安定したフレーミングで手持ちによる撮影ができる。スローシャッターでもカメラブレしにくく、被写体ブレの心配がないときは感度を抑えて画質重視で撮影できるのも強みだ。

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
かつてないほど強力な6.5段分※2のボディ内手ブレ補正
羽田空港第一ターミナル展望デッキからの暮景。Dual I.S.2の効果を信じて、基準感度のISO200まで下げ、できるだけノイズの少ないクリアな描写を狙ってみた。換算56mm相当の画角で0.6秒のスローシャッターでもブレずに撮影できている。空の色やグラデーションの繋がりも非常にキレイで上質だ。
LUMIX G9 PRO LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8- 4.0 ASPH. / POWER O.I.S. 絞り優先オート F5 0.6秒 −0.7補正 ISO200 WB:オート

 

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
Dual I.S.2
ボディ内ISで5軸、レンズ内ISで2軸を補正。高精度ジャイロセンサーだけでなく、撮像センサーや加速度センサーからの情報も加えて手ブレ情報を演算することで、世界最高※1の6.5段分※3の補正効果を実現したのが特徴だ。

 

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.
メーカー希望小売価格 125,000円(税別)

細部までを克明に記録する描写力・手ブレ補正

センサーをピクセル単位で微小駆動しながら8回連続撮影し、カメラ内で約80Mピクセルの高解像度画像を生成する「ハイレゾモード」もG9 PROの特徴。ピクセル等倍ではさほど精細感は感じないものの、同じ大きさで比較すると明らかにハイレゾモードのほうが細部まで緻密な解像が得られた。

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
高解像度を追求 約80Mハイレゾモード
富士吉田市の新倉山浅間公園。ハイレゾショットは三脚必須で、静止した被写体限定の機能だが、同じ大きさで比較してみると、通常撮影よりも明らかに細部まで緻密に描写されていることがわかる。自然風景など細部まで高精細に大きくプリントしたいときに活用したい機能だ。
LUMIX G9 PRO LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. 絞り優先オート F7.1 1/500秒 −0.3補正 ISO200 WB:オート

 

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
ハイレゾモード(約80M相当)

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
通常モード(約20M相当)

 

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
USB給電が便利
G9 PROは、USB端子からの給電や充電ができるので、撮影現場でバッテリー切れになりそうなときは、USBモバイルバッテリーから給電しながら撮影を続行できる。また、付属のチャージャーとカメラ本体の両方で充電できるので、予備バッテリーも同時に充電できるのは便利だ。

高い描写性能と機動性を両立したライカDGレンズ

G9 PROと組み合わせるなら、やっぱりライカDGレンズがオススメだ。とりわけエルマリート200mmF2.8の開放描写は、まるでマクロレンズのようにキレ味が鋭く、確かにルミックス史上最高の画質。開放F値が明るいので、これまで高感度にしないと撮影できなかったシチュエーションでも、感度を抑え、画質重視で撮影できる。テレコンを装着しても、ズームに比べ、周辺画質が優れているのも特徴だ。

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
手持ちで使える400mm相当の超望遠単焦点レンズ
夕空に富士山がクッキリと浮かび上がった羽田空港。国際線ターミナルから出発するヒコーキの機体に夕空が反射してキレイだ。開放F2.8の明るさがあるので感度を上げずに被写体ブレが目立たないシャッタースピードで撮影できた。
LUMIX G9 PRO LEICA DG ELMARIT 200mm / F2.8 / POWER O.I.S. シャッター速度優先オート 1/125秒 F2.8 −1補正 ISO320 WB:太陽光

 

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
2月発売の2.0×テレコン「DMW-TC20」を一足早くチェック
標準で1.4倍テレコン「DMW-TC14」が同梱されているが、2月には換算800mm相当の画角で撮影できる2倍テレコンも発売予定。レンズ単体と比べるとキレは少し落ちるが、100-400mmズームのテレ端描写と比べると周辺画質は明らかに違い、解像の乱れが少ないのが強み。柿を食べに来たメジロの羽根の解像も素晴らしい。
LUMIX G9 PRO LEICA DG ELMARIT 200mm / F2.8 / POWER O.I.S.+DMW-TC20 シャッター速度優先オート 1/3200秒 F5.6 ISO1600 WB:オート

 

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
LEICA DG ELMARIT 200mm / F2.8 / POWER O.I.S.
(1.4×テレコンバーター DMW-TC14付属)
メーカー希望小売価格 420,000円(税別)
換算400mmの画角で開放F2.8の明るさを誇る大口径超望遠レンズで、2枚のUEDレンズを使用し、色収差を徹底的に除去。LUMIX史上最高画質を実現しながらも、小型軽量で手持ち撮影も楽々。スリーマグネットリニアモーターでAF駆動も速く、ピント位置を記憶し、素早く呼び出せるフォーカスボタンも装備している。もちろん、Dual I.S.2対応なので、手ブレ補正も強力だ。

 

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
テレコンバーター DMW-TC20
オープン価格

確かな描写性能 ラインナップも順次拡充

また、開放F2.8-4.0の超広角(8-18mm)/標準(12-60mm)/望遠(50-200mm・2018年発売予定)の3本の大三元ズームレンズが揃うのに加え、超望遠ズームの100-400mmもライカDGレンズとしてラインナップ。いずれも高コントラストではあるが、カリカリし過ぎない階調重視の描写。外装仕上げも高品位で、G9 PROの硬派なルックスによく似合っている。特に8-18mmは、絞り開放から周辺描写が整っていて、円形フィルターも使える。絞ったときの光条がキレイに出るのもポイントだ。

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
伊達さんのお気に入りは超広角ズーム8-18mm
落葉し始めて黄色い絨毯になった公園のイチョウと、逆光で伸びる樹の影を狙ってみた。太陽の光条がうまくアクセントになってくれている。縦位置でも快適にローポジション撮影ができるのが、バリアングルモニターの強みだ。
LUMIX G9 PRO LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm / F2.8-4.0 ASPH. 絞り優先オート F13 1/60 秒 +0.7補正 ISO320 WB:オート

 

「LUMIX G9 PRO」はチャンスを逃さない
LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm / F2.8-4.0 ASPH.
メーカー希望小売価格 158,000円(税別)

 

※1 デジタルカメラとして。2017年11月16日現在。
※2 CIPA規格準拠(Yaw/Pitch方向:焦点距離 f=60mm、35mm判換算 f=120mmのとき、H-ES12060使用時)
※3 CIPA規格準拠(Yaw/Pitch方向:焦点距離 f=140mm、35mm判換算 f=280mmのとき、H-FS14140使用時)対応レンズのファームアップが必要です。

■パナソニック LUMIX G9 PRO
2018年1月25日発売
ボディ DC-G9:オープン価格
標準ズームライカDGレンズキット DC-G9L(G9 PRO本体+LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.):オープン価格

[撮像素子]有効2033万画素 4/3型Live MOSセンサー(ローパスレス) [ISO感度]ISO200~25600(拡張ISO100) [AFシステム]225点測距(新空間認識AF) [メカシャッター]60~1/8000秒(耐久20万回) [連写性能]約20コマ/秒(AFC時) [手ブレ補正]ボディ内5軸6.5段※2/Dual I.S.2 対応※3 [ファインダー]約368万ドット有機EL [液晶モニター]3.0型 約104万ドット(フリーアングル、タッチパネル) [6Kフォト] 6Kフォト/30p(4Kフォト/60p) [動画機能]4K/60p対応 [記録メディア]SDダブルスロット(UHS-I/II対応) [大きさ]幅136.9×高さ97.3×奥行き91.6mm [質量]約658g(本体)

 

〈写真・解説〉伊達淳一

 

〈協力〉ジャパンラグビートップリーグ 第11節 パナソニック ワイルドナイツ vs 宗方サニックスブルース(2017年12月10日)